株式会社や合同会社は資本金があれば設立可能です。利益を出して納税するのが法人の目的だからです。設立手続き自体のハードルは高くありません。しかし、NPO法人は社会貢献活動を目的とした団体ですので、資本金は設立要件ではなく、かわりに設立当初10名以上の参加者が必要となります。
我々の社会が提起する諸問題に対して、誰かが何かをやらなければならないこととは分かっていても、自分がやるべきことなのかと自問自答するのは普通のことです。たくさんある世の中の課題についてどのようにアプローチしていくか。ある人は政治家になり世の中を良くしたいといい、ある人は資本力で解決できると考えます。ただ大局的な方策だけでは細かな諸問題まで人の思いが行き渡らないのも事実です。
社会貢献活動は、人の地道な活動によって支えられており売上を上げるための営業行為とは違うもの。設立の趣旨に賛同した人々の結束力やアイディア、行動力によってしかなしえないこともたくさんあると思います。
ある方は、被災地に食料や衣服など送り届けていた経験があり、ボランティア活動にも熱心でした。もっと主体的に活動できないだろうかと役所に相談してみると、NPO法人を設立してみてはどうですかとアドバイスを受けます。そこでボランティア活動に協力してくれているメンバーに相談しているうちに目的意識が明確になりNPO法人として活動することが決まりました。